学生ビザ取得への最終ステップは、アメリカ大使館での面接です。面接では、書類に不備がないか確認するとともに、本人確認とアメリカでの渡航目的(学ぶ目的)といったことを確認します。
面接に向けて書類を整理する
DS-160オンライン申請と面接の予約がおわったら、面接に向けての準備をしていきます。持ちこむ書類はすべて順序よく、A4クリアファイルにまとめていきます。
クリアファイルには、次のように重ねていきます。
- パスポート(写真のページを開いておく)
- DS-160確認書と証明写真(写真は裏にローマ字で名前を書いておきます)
- I-20
- 英文残高証明書、SEVIS費用領収書などその他必要書類
- 面接予約確認書(裏返してクリアファイルの裏側から見えるように)
参考:在日アメリカ大使館HPより
大使館に入館するとき書類チェックがあるので、書類がまとまってないと横にはずされてしまう場合があります。スムーズに進めるように、まえもって書類をそろえてのぞみます。
アメリカ大使館での面接の当日の朝
面接は在日アメリカ大使館・領事館で行われます。面接当日は予定の時刻より早めに、よゆうをもって大使館に行きましょう。アメリカ大使館では、手荷物の持ちこみが制限されています。持ちこみがOKなものは次の通りです。
- 携帯電話1台
- 手持ち可能なバッグ1点(25cmx25cm以下)
- ビザ申請関連書類が入った透明なクリアフォルダー
- 傘、ただし荷物検査前にセキュリティゲートの外の傘たてに置くこと
引用元: 米国ビザ申請
昔にくらべて、持ちこみできるものが少なくなりました。飲みものや食べ物・パソコン・iPad・USBなどの電子機器の持ちこみは不可です。大使館の入り口で預けることもできません。
仕事のためパソコンをもっていたり、大きなものを持っている場合、事前に駅のコインロッカーに預けておく必要があります。しかしこれが意外とやっかいです。考えることはみな同じです。多くの人がコインロッカーを使用しているため、大使館近くの駅のコインロッカーはどこも空いてないことがあります。もし空いてたらラッキーと思っていたほうがいいかもしれません。
私も当時、朝早めに出たつもりでしたが、東京の大使館近くの溜池山王駅では、すでにコインロッカーに空きがありませんでした。駅員さんに聞いたところ、親切にも「〇〇駅ならまだあいていると思う」と教えてくれたので、2駅くらいもどって荷物を預けました。「こんなに毎日みんなビザ申請をしてるのかしら?」と思ったくらいです。もちろんビザ目的ではない人も、コインロッカーを使ってます。こんなこともあるので、面接より早めに到着しておくと、あせらずいいと思います。
当日は面接の心配もあり神経質になってるので、荷物が預けられないとなると精神的にもよくありません。会社や学校の近くなど、はなれた駅に事前に立ち寄ることがあれば、先に預けておくのもいいかもしれません。また、面接以外の予定がとくになければ、持ちものは少なめにして行くといいと思います。
学生ビザ面接の流れとポイント
手荷物を軽くして、いよいよ大使館に到着したと思ったら、入口の外で並んでいるときがあります。並んで待っていると、実際の面接時間より遅くなる場合もありますが、入館を拒否されるということはないので、並んでる間に面接予約の時間が過ぎてしまっても、心配しなくて大丈夫です(何時間も大幅に遅刻した場合は、わかりません)。
入館から面接までの流れ
- セキュリティチェック
- 入り口前で書類チェック
- 1番窓口に書類提出
- 番号が表示されるまで待つ(指紋採取)
- 番号が表示されるまで待つ(面接)
- 退館
大使館の門をくぐると、セキュリティチェックに入ります。空港で出国するときと、同じような感じです。時計やポケットに入ってるものは、すべてカゴの中に出して、セキュリティを通ります。
セキュリティをすぎたら、大使館の建物の入り口前で、面接予約の確認とかんたんな書類チェックがおこなわれます。確認がおわると、番号札がわたされるので、面接がおわるまでなくさないように持っておきます。
ようやく建物のなかに入ります。クリアファイルに入った書類を、クリアファイルごと、「1番の窓口」に提出します。一番はじです。提出したら、あいている席に座ります。
自分の番号が電子掲示板に表示されるまで、ひたすら待ちます。番号が表示されたら、指定された窓口に向かいます。最初は面接ではなく、指紋を取るだけです。指紋採取がおわったら、また席にもどります。
ふたたび自分の番号が電子掲示板に表示されたら、また指定の窓口に並びます。面接は窓口でおこなわれます。およそ5−10分です。
面接が終わったら、帰ってOKです。当日はパスポートは返却されません。後日、ビザスタンプのついたパスポートが郵送されてきます。
学生ビザ面接のポイント
面接といっても、個室で行われるのではなく、窓口の対面で行われます。面接はアメリカ人の担当者と、英語で行われます。
本人確認のために基本的な情報を聞かれます。氏名・生まれた場所・年齢など、DS-160申請書に入力した情報は覚えておきます。自分のことでも、英語だとうまく言えない部分がでてくるかもしれません。なるべくスムーズに回答できるように練習しておきます。
そのほかにも、婚姻の有無・米国での滞在先・学校の名前・受講するコース・帰国予定日・渡航の目的など聞かれる場合があります。すべて質問されるわけではなく、一人一人ちがいます。
ポイントとしては、今まで自分が持っている書類の内容を把握し、その内容にかんして質問されても答えられるようにしておきます。
また、渡航の目的がはっきりしていて、帰国するという意志が明確でなければなりません。
確実にこれならいけるといった回答は、人によって違うのでありませんが、例えば現在学生の人であれば、「残りの単位取得のため〇〇までに学校に戻る」とか、社会人で会社にもどるのであれば、会社からサポートレターをもらうことが帰国の意思につながるかもしれません。転職を考えている場合は、留学で経験したことを生かせる職につくための証明を事前に準備しておく、といった感じです。
結婚が決まってたり、すでに結婚していて夫(もしくは妻)が日本に残る場合は、それを理由にもどる意思の表明としてつなげることができるかもしれません。
アメリカで英語を学ぶことで、帰国後にどうしていきたいのか、といった理由を前もって考えて、練習しておきましょう。
学生ビザでの留学は、あくまでも学業を目的とした「一時的な渡航」であり、「プログラムのあとは帰国する意思があること」を忘れずに、渡航の目的と帰国の意思を、うまく相手に伝えていきましょう(聞かれなければ、みずから発言しなくてOKです)。
まとめ
これまで5つの記事にわたって、学生ビザの説明をしてきました。いかがでしたか?エージェントにすべてお願いするとしても、最後の面接を受けるのは自分自身です。書類の内容や、どんな書類が必要なのかを把握しておくことが大切だと思います。
面接ではなにを聞かれるのか分からないので、ドキドキすると思います。ただ担当官も、学生ビザを却下させようと思って面接しているのではなく、「情報に間違いがないかという照合」、そして「学生ビザを発行するのに適合した目的をもった人かどうかを確認」しているのだと思って、ポジティブに力をぬいて、当日面接にのぞんでいけたらいいのかなと思います。自分のことに自信をもって、発言していきましょう。留学したいと心から願ってる人に、無事ビザがおりますように!
Good luck!!
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